訪問看護におけるオンコール対応の負担について

これから訪問看護ステーション等へ転職を考えている看護師の方もいるかと思います。訪問看護の現場では24時間体制を取っているケースがほとんど。そのため休日や深夜の担当になった看護師は、もし緊急時に利用者から呼び出しがあれば、直ちに利用者の居宅へ急行できるよう、ステーションまたは自宅で待機しなければなりません。これがいわゆるオンコール勤務と呼ばれるもので、訪問看護師ならではの仕事と言える部分です。

ただしオンコール担当になったからといって、必ずしも忙しいとは限りません。勤務するステーションや医療機関等の規模や利用者の傾向、あるいは地域性や繁忙期の変動によって、それぞれ忙しさにも違いが生じるからです。例えば、所属する看護師の多い大規模なステーションならば、当番が回ってくる頻度も必然的に低くなる上、複数の担当者による対応も可能になるため、看護師一人あたりの負担は少なく済むでしょう。

その一方で、訪問看護ステーションの利用者の中に、終末期医療の患者や精神疾患を抱える人、あるいは高齢の独居者などが多いケースでは、オンコールを受ける回数も高くなる傾向が見られます。また季節性や地域性に左右される疾患を抱えた利用者が多いのであれば、季節や地理によっても忙しさが変動します。

とはいえ、夜間に緊急で利用者の居宅を訪問しなければならないようなケースは、そこまで多くないでしょう。実際、電話対応で終わるケースがほとんどとされています。ただ、オンコールの待機中は、気が休まらないものでもあるため、向き不向きがあるのも確かです。もしこれから自分が希望する職場先にオンコール対応があるのなら、職場見学や採用面接の際に直接確認しておくのが無難でしょう。